2021年9月19日礼拝

神の祝福を受け継ぐ         ヨシュア記17章1~6節

主の変わらない約束に信頼する  ヨシュア記後半、カナンの地での戦いが終わると、神の約束の地はヨシュアを通して、イスラエル12部族の子孫たちに分け与えられることになります。17章前半はマナセ族が受け継ぐ約束の地についてです。マナセ族はすでにヨルダン川の東側に土地を与えられることが約束されていました(1ー2)。同時に、マナセ族はヨルダン川のこちら側、つまり約束の地の中にも相続地を与えられることになりました。それはなぜかを語るのが3節以降です。イスラエル民族の中では、古代世界の多くがそうであったように、土地を相続するのは男性でした。ところが、17章には、マナセ族のツェロフハデの五人の娘の名が出てきます。彼女たちの父のツェロフハデには息子がいませんでした。これからイスラエルの民は約束の地に入ろうとしています。土地を受け継ぐのは男子ですが、五人の父は息子がないまま亡くなりました。すると彼女たちはモーセに、私たちにも、父の兄弟たちの間で所有地を与えてくださいと申し出ます(民数記27:1-11)。勇気ある訴えでした。モーセは彼女たちの訴えを主の前に差し出すことにしました。「すると主はモーセに告げられた。『ツェロフハデの娘たちの言い分はもっともだ。あなたは必ず彼女たちに、その父の兄弟たちの間で、相続の所有地を与えよ。彼女たちに、その父の相続地を渡せ。』」(民数27:6-7)今、あの日の主の約束が実現するときがきたのです。主の約束は変わりませんでした。主は父を分け与える王であり、分け隔てをなさらない方です。五人の娘たちを通して、マナセ族はヨルダン川の西側にも土地を受け継ぐことになりました。ツェロフハデの五人の娘たちは主の変わらない約束に信頼しました。主は私たちを祝福してくださる王です。私たちも主の変わらない約束に信頼しましょう。

 

 

信仰を通して受け継がれる祝福 「彼女たちは、祭司エルアザルとヌンの子ヨシュアと族長たちの前に進み出て言った。『主は、私たちにも自分たちの親類の間に相続地を与えるよう、モーセに命じられました。』ヨシュアは主の命により、彼女たちにも、彼女たちの父の兄弟たちの間に相続地を与えた。」4)ヨシュア記が語るのは彼女たちの権利以上に、信仰です。五人の娘たちはモーセの時代にはまだ約束の地を見ていません。けれども、彼女たちは主が必ず約束の地に導き入れてくださると信じきっています。だからこそ、その土地を受け継ぐことを求めたのです。主は彼女たちの信仰に目を留められたのではないでしょうか。イエス・キリストを通して、私たちが祝福を受け継ぐのも同じ主への信仰を通してです。私たちもまたイエス・キリストを通して神の国を受け継ぐのです。イスラエルの民は約束の地に入り、約束の地に住み、約束の地を受け継ぎました。同じように、私たちもある場所に入ったのです。それは使徒パウロを通して「キリストにあって」(エペソ3:6)と語られるように、十字架と復活の主イエスとひとつにされる神の子どもとしての生涯に入ったのです。私たちはこの祝福を受けています。そして祝福を味わい、受け継ぐために今生かされているのです。